2009年9月11日金曜日

役者の重み、存在感-大森南朋-

大森南朋(おおもりなお)という役者がいる。いま話題になっている「ハゲタカ」に出ている。「ハゲタカ」は、NHKで経済ドラマとして2年前につくられた。いわゆるハゲタカファンドと日本の企業との戦いのドラマである。いまの金融工学の壊滅、アメリカ経済が張子のトラだったことの露呈、をどこか象徴している秀逸なドラマだった。ど真ん中で戦っておられた大野先生から、現実のビジネスから見ればつめが甘い!などの声が掛かりそうではあるが、なかなか面白かった。それが今、映画となってヒットしているわけである。出演されている役者さんも、好演されていて、見るものの心を打つ。でもね、みんなイケ面と美人の俳優さん。日本は、今とても美しく演技力もある俳優さんがたくさんいる。この役、ほかの俳優がやっても、違和感ないなあなどと不遜なことを思った。しかし、私が見る中で、どうしてもこの人だけは、ほかの俳優さんが思い浮かばない。主役の天才ファンドマネジャー鷲津政彦は、大森南朋以外考えられない。こいつほんとのファンドマネジャーなんじゃないか?とさえ思わせる。最近、これほどのリアリティのある存在感を感じたことはなかった。存在感というのが、役者の重みになると私は信じている。いまのタレントさん、お笑いさん、役者さんは、ライト感覚が格好良い時代とはいうけれども、軽すぎませんか。皆さん、気が利いていて、ちょっとしたことなら何でもできるようにみえるけれども、あまりにも存在感がなさすぎる。
役者は、容姿や発声、姿勢、演技などを如何に意識しながら研鑽していくものなのか。しかし、そういう努力をいくら積み重ねても存在感というものは別物なのだ。三船敏郎は、その最たるものだろう。どんな役をやっても、三船敏郎なんだなあ、そしてそれが最高なんだなあ。大森南朋は、そういった類の役者なんじゃないかと思う。そろそろ話題になってきたので、6月15日号のARERAの表紙を飾っている。なんだ、結構イカス野郎じゃないの。ええ!彼は、麿赤兒の息子だって?お父さんは、かつて暗黒舞踏のスパースターだった。それがTVや映画にも進出し、怪物的な存在感を発揮してきた。うーん。でも坊主頭でちょび髭のちょっと斜に構えていて、すこしひょうきんなベテランの刑事というところに安住しているんじゃあ、息子に負けるぜ!
この存在感-「ハゲタカ」という作品がそうさせているのか?いやいや大森自身が自分のオーラを発揮させ始めたんじゃないのか?私は、そう信じたい。これからの彼の活躍を注目している。
※(失礼ながら、敬称は、省略させていただきます。)

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